アメリカで人気の有料電動スクーターとは?

日本ではレンタサイクルなど、自転車のレンタルサービスを見かける機会があります。一方で、アメリカでは最近キックボード、しかも電動機付きのものがレンタルされていて、流行になっているのをご存知でしょうか。今回は、この電動キックボード(電動スクーター)について、利用料や現地における用途を中心にご紹介します。留学中に乗ってみたい、という人はぜひ参考にしてみてください。

 

有料電動スクーターとは何か

「有料電動スクーター」とは、その名の通り有料で借りることができる電動機がついたキックボードです。日本では「スクーター」というとオートバイを連想しますが、ここでいうスクーターは日本での「キックボード」とイメージしていただくとよいかと思います。アメリカでは、最近BirdやLimeといった企業によって有料電動スクーターを提供するサービスが増えています。その背景にあるのは、交通渋滞の悪化です。アメリカの大都市の一部では自動車の渋滞がひどく、目的地に到着するまでに時間がかかってしまいます。その上、バスも時間通りに来るかどうか難しい状況です。そういった状況もあって、簡単に利用でき小回りも利く電動スクーターが人気を集めています。

通常、キックボードは自分で地面をキックして走行するため、スピードは自分のキックの強さ次第です。しかし電動スクーターは電動機によるアシストがつくため、スピード(時速にすると約24~30キロメートル)が出しやすい仕組みとなっています(日本で馴染みのある電動自転車をイメージしてもらうと分かりやすいかと思います)。また、自動車のように環境に負荷をかけないのも大きな特徴です。キックボードというと子供のおもちゃのイメージがあるかもしれませんが、アメリカでは上記のような理由で社会インフラとして移動手段の1つになっています。

 

アメリカ以外での導入状況

アメリカで流行している電動スクーターのレンタルですが、アメリカ以外にもパリやニュージーランドなどで同様のサービスが展開されています。日本に関しては、電動スクーター自体は存在しますが、一部では展開しているものを除いて有料の貸し出しサービスはほとんど存在しないのが現状です。また日本の警察の解釈としては、電動スクーターは原付と同じ扱いとされているため、利用にあたっては免許の取得やライトなどの整備が必要になります。

 

どんな人がどのような用途で乗っている?

アメリカでは主に、電動スクーターのレンタルサービスはちょっとした移動や通勤などに用いられています。人によって自動車と公共交通機関と電動スクーターを使い分けているイメージです。道が混んでいるから電動スクーターを選ぶ、雨が降っているから電動スクーターでなく自動車で行くといった具合に、状況に応じた選択をするようです。また公園などに放置されている場合は、興味本位で乗ってみる人もいるそうです

 

料金や使用方法

  1. アプリのダウンロード
  2. 利用者情報の登録(クレジットカードや運転免許、メールアドレス、電話番号など)※運転免許は日本のものでも可
  3. アプリ上の地図で電動スクーターを探す
  4. 見つかったら電動スクーター本体にあるバーコードをスキャンしてロック解除
  5. 利用し始めると課金が開始になる

金額は各社で設定されていますが、Limeを例にとると利用開始時に1ドル、以降は1分ごとに15セントとなっています。仮に1時間利用したとしても利用料金は約1,000円です(2019/01/18時点の為替レートの場合)。なお利用にあたってはヘルメットが必要で、利用終了後は基本的に電動スクーターを乗り捨てることになります。また電動式なのでバッテリーの充電が必要ですが、企業の担当者が電動スクーターを回収して充電する仕組みとなっています。

 

現在起きているトラブルと今後の課題

まず乗り捨てを前提にしたサービスということもあって、街中で電動スクーターが放置され景観を損ねているという声を耳にします。実際にそういった理由から規制がかかった地域もありました。また電動スクーターは任意の場所に乗り捨てられるために、使いたい時に使いたい場所で電動スクーターが見つからないといった事態が起こることもあるようです。ただしこのような需給のミスマッチは今後改善されていく可能性があります。

また電動スクーターはスピードが出るため、歩道を走っていると歩行者が危険にさらされてしまう恐れがあります。電動スクーターは自転車専用道路を走るように決められているそうですが、実際には歩道を走るケースも見られるようで、重大な事故につながる可能性もゼロではありません。

さらに、充電は基本的に運営会社によって行われていますが、必ずしも十分な充電がされているとは限りません。利用時にはあらかじめ充電状況を確認しておく必要があります。

 

まとめ

今回は、アメリカで流行している有料電動スクーターについて、その概要からサービスの利用方法、今後の課題などについて紹介してきました。利用にあたっては日本の免許が必要になるためご注意ください。実際に電動スクーターを利用する際には、交通ルールを守って安全な走行を心がけてください。

 

参照記事:
週刊アスキー アメリカのシェア電動スクーターは、予想以上に街に放置されている
東洋経済 アメリカで「電動スケーター」大ブームの理由
THE WALL STREET JOURNAL ウーバー超え? 電動キックボードシェアに高まる投資熱
AWESOME BARBECUE.COM 日本で唯一!公道を走れる電動キックボードのレンタルを体験してみた
神奈川警察 電動スクーター・電動式キックボードの法律上解釈
地球の歩き方 パリの新シェアリングサービス、電動キックススケーター「Lime-S」乗り方まとめ
日刊ニュージーランドライフ 乗り捨てOKの電動キックボードのレンタルがニュージーランドの2都市で開始
WEDGE Infinity(ウェッジ) アメリカで勃発、電動キックボード戦争
FNN PRIME 乗り捨て自由”で通勤短縮!アメリカで急拡大する「電動スケーター」
アメリカ駐在員 ユキヒョウ。ブログ アメリカ生活 Bird シェア電動スクーターの使い方│利用ルール 費用 注意点
地球の歩き方 アメリカの都市で人気!電動スクーター「BIRD」がDCにも浸透中!
135 EAST.COM アメリカで大人気!電動スクーター/電動キックボードLIMEの体験ルポ
@nifty ニュース ウーバーなど積極導入の電動キックボード、盗難など絶えずアメリカで社会問題に
Impress Watch アメリカでスクーター・シェアを「見てきた」


コラムニスト・インフォ
S.K
GPI US プログラム・コーディネーター

  
高校まで日本で過ごし、カリフォルニア州のコミュニティー・カレッジから大学に編入/卒業。 
自分が留学で得た素晴らしい経験を1人でも多くの日本の生徒に伝えたいという思いでGPI USに入社しました。

   

「伝えられた事は忘れる、教えられた事は覚えている、関わった事は学びとなる。」- ベンジャミン・フランクリン